コスモ石油エコカード基金は、コスモ・ザ・カード・オーパス「エコ」、コスモ・ザ・カード・ハウス「エコ」のお客様から毎年お預かりする500円とコスモ石油グループからの寄付金を、環境保全活動を行うNPOなどに寄付することで、その活動をサポートしています。

キリバス共和国 マングローブ植林プロジェクト

 2012年9月17日から19日、キリバス共和国にてマングローブの植林を視察しました。
成田から飛行機を乗りついで飛行時間は正味約16時間。
ようやくたどり着いたキリバスの空から幻想的な虹色の海が出迎えてくれました。
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◆なんと、海が虹色に輝いています。

 キリバスは赤道と日付変更線が交差する辺りにある国で、ほとんどが無人島という、33のサンゴ礁から構成されています。人口約10万人のうち、半数が今回訪問したギルバート諸島に位置するタラワ環礁(島)に集中しているそうです。

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 地球上で最も早く日付が変わる国、温暖化による海面上昇で将来沈んでしまう国、としても有名ですね。周辺海域は生物の宝庫として世界遺産にも登録されています。

 さて、これまで7年間、エコカード基金で植林を続けてきた場所は空港のすぐ近くにあります。
キリバスの空港利用者は海を見ながら集落へ向かうため、植林で規則正しく植えられたマングローブはとても目立ち、PR効果は抜群です。
 かつては、この植林地の沿道に看板を立てマングローブの植林をPRしていたのですが、看板はすぐ盗まれてしまう・・・マングローブ等の木も煮炊きに使うマキとして周辺住民に伐採されてしまうからだそうです。こんどは、鉄で造りましょうか?
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◆キリバス共和国の首都タラワがあるタラワ環礁  ◆右が植林地(島の右下部分を拡大)

 空港は1本の滑走路しかなく、周囲を囲む柵も、ビルもありません。
簡素な小屋が1棟、ここで入国審査をします。外界への手段は週2回のフィジー便のみ。
細長い島を縦断する荒れた舗装道路が1本、集落の中を延々と続き、島の幅は狭いところで5m、広いところでも1kmほど。
全てが見渡せるわずかな土地に、人と豚と犬ががひしめきあって暮らしています。
到着後に一番驚いたのは、子供が多いこと。今キリバスでは人口が爆発的に増加しているそうで、土地も職もないこの地で、子供たちの将来が心配です。

 今回、日本から植林に参加頂いたメンバーは、国際マングローブ生態系協会、沖縄大学教授の馬場先生ほか、ボランティア(4名の皆さま)、そして私の合計6名です。
到着早々、植林現場を視察すると、7年前に植えられたマングローブの種は、すでに2mを超える立派な大木に育ち、種をたくさんつけて植林にも貢献しています。
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◆初年度に植えたマングローブは大木に!    ◆矢印の位置が過去の植林地です
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◆左からの傾斜で淡水がゆっくり流れ込むこの場所は塩分濃度が低く、種の活着率が高い、と馬場先生。もともと河口に生息するマングローブは塩分濃度によって育成度合いに影響が出るそうです。
このように、自然に逆らわず 「育成に適した場所を探して植える」ことが植林の成果を出すポイント。

 日中の気温は33度ですが、ここは赤道直下の島、強烈な直射日光が降り注ぎます。
強烈な日差しと、海水で育つマングローブは、どういう構造なのでしょうか。
馬場先生によると、葉に塩分を蓄えて切り離し(捨てて)必要な水分だけを取り込むのだそうです。
なるほど、緑の葉をちぎって噛んでみると、しっかり塩味です。

 ホテルに荷物を置き、ご挨拶と作業の協力依頼をかねて環境省を訪問。
環境省省長は不在でしたが、部屋に副省長以下、関係者が集合。
しかも、全員女性です。キリバスではひとりの男性がトップにつき、女性が実務を切り盛りする。
「女性はよく働く」というのがキリバスの常識だそうです。
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◆環境省にて面談の様子
 環境省から次のようなコメントがありました。
・マングローブの植林は8年も続き、若者が(ゴミ清掃活動のように)身近な社会貢献活動にしよう 
 とく興味を持ちはじめている。 (キリスト教クラブと環境省がタイアップして活動を広げている)
・他の島からも植林をしたい、指導してほしい、という声が挙がっている。
・住民の意識が変化しており、エコカード基金のおかげで長年サポートをして頂きとても感謝している。これからも、この活動を継続してほしい。

 こうして、長年続けてきた活動が根付いて、現地の意識も今自立しようと変化している事を知り、引き続き、応援していきたいと思いました。

 さて、翌日(18日)。
今日は種獲り作業をします。
作業時間は干潮のピーク11:00頃から、潮が満ちてくる数時間だけの勝負!
今回は日本からの6人に加え、現地で活動をサポートをしてくださっている阿部さんと、居候(大学生2名)、さらに現地でご活躍の日本のみなさんが加わって頼もしい。
目標3,000本が達成できそうな条件がそろってきました。

作業前に、馬場先生が専門用語を交えながら理想的な種の見分け方を伝授します。
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◆種の解説をする馬場先生      ◆左(茶色)が完熟、右(緑色)が若い種。
幹につながる種の名残と種の間に1cm程の節があれば発芽OKのサイン。

 さて、いよいよ強烈な太陽光の下、出陣しますが、泥に足を取られて思うように動けません・・・。
不安を感じた矢先、環境省とキリスト教青年クラブの混成チーム15名ほどが到着し、あっという間に4,700本の種が集まりました。
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◆種獲り作業の様子

さて、19日はいよいよ植林作業です。
種獲り同様に、作業時間は干潮時の数時間。11:00に現場に入ります。
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荷物を下ろして運河を渡り、50cm間隔で正確に種を刺す穴をあけます。
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◆間隔は正確に測ること!              ◆すると、2年後にはこうなります。
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◆この2人は、テキパキといい仕事します。   ◆そして種を3本まとめて刺していきます。

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 ちなみに、左に見える道具は全て阿部さんの手造り。
長年のご苦労を随所に垣間見ることができます。
阿部さんの協力なくしてこのプロジェクトは続かないでしょう。
ありがとう、阿部さん!! これからも、よろしくお願いします。

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◆強力な助っ人(キリスト教青年クラブ)が到着! ◆現地語で若者に作業説明をする阿部さん

 種の数が多くて、疲れが見え始めた頃、環境省とキリスト教青年クラブが現場に到着。
20名ほど居るでしょうか。これで穴あけ作業が一気に加速し、種植えもどんどん進みます。
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 青年団のサポートは心強い・・・・でも、注意が必要です。
種を地中深くに埋めてしまったり、上下を逆さに刺したり・・・、我々の微調整が必要です。
それでも作業はあっというまに終わり、4,700本の種植えが無事完了しました。
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◆今回、作業に携わった方々全員でパチリ!   ◆赤枠が今回種を植えたアリア
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◆日本から参加したボランティアの皆様と馬場先生。
 作業後、満潮に没む、種を見守る。

 作業後、ホテルに戻る途中に吉報が入りました!
アノテ・トン大統領が我々と現地の日本人、環境省の関係者を夕食に招待してると言うのです。
大統領に招待されるなんて、あり得ない事だと、皆さん大喜び。

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 大統領は冗談交じりのトークが冴える、コメディアンか映画俳優のように気さくな方でした。
公務で訪日される時には、馬場先生に「会う時間はあるか?」と直接連絡されるそうです。
キリバス語で馬場(BABA)とは「お父さん」の意味。
馬場先生と親交を深める仲になったのも、何かの縁ではないでしょうか。
今夜、トン大統領と、馬場先生の友情の恩恵を受けてキリバスとマングローブに関係した人たち約100人が美味しい食事と楽しいひと時を過ごしました。

 20日の早朝、ついにタラワをあとにします。
今回植えたマングローブが根付いて種をつくり、現地の若者の手で植林の輪が広がって健全な生態系が形成されるよう願ってやみません。

 引き続き、皆さまのサポートをよろしくお願い致します。

エコカード基金事務局




























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