コスモ石油エコカード基金は、コスモ・ザ・カード・オーパス「エコ」、コスモ・ザ・カード・ハウス「エコ」のお客様から毎年お預かりする500円とコスモ石油グループからの寄付金を、環境保全活動を行うNPOなどに寄付することで、その活動をサポートしています。

南太平洋諸国生態系保全プロジェクト現地視察(2011/8/27〜9/2)

 この度、「南太平洋諸国生態系保全プロジェクト」の現地視察のため、研究会の皆さんとパプアニューギニア(以下、PNG)を訪問してきました。PNGは、南太平洋に位置する、首都のあるニューギニア島西半分と、800にもなる島々で構成される国で、800の部族と、800の言語のある国だそうです。(と、島の人は言っていました)
「南太平洋諸国生態系保全」プロジェクトは、近代化から急速に熱帯雨林が失われつつあるPNGに対し、熱帯生態系保全のため、環境・政策・教育・文化・コミュニティ面から調査し、政策提言を目標とするものです。
出発前にさんざんマラリアの危険性を聞かされ、すっかり怖じ気づきながら、成田空港からパプアニューギニア航空で週1便飛んでいる直行便で、首都ポートモレスビーに向かいました。

空港に降り立った私たちを迎えてくれたのは、驚くほどの自然でした。最近リニューアルされたという空港では、民族衣装を身に付けた、様々なPNGの人々の顔・顔・顔。
すっかり南国気分です。

私たちはさっそく、首都近くのバリラタ国立公園に向かいました。けもの道を歩くこと約30分、鳥塚を発見。



なんでも、1年間に10羽くらいの鳥たちが、順番に卵を産みに来て、後は放ったらかし!
そんなんで卵が孵(かえ)るの?と思っていると、なんと地熱で卵が温められ、ちゃんと雛が孵(かえ)るそうです。
自然の力と鳥の知恵にびっくり。


その後訪れた植物園では、日本では見られない、数々の動物たちとご対面。
ごくらく鳥、木登りカンガルー(!)、火食い鳥など、珍しい動物たちがお出迎え。
まさに生物多様性の国!


ごくらく鳥


木登りカンガルー


火食い鳥


翌日は、自然保護に力を入れている環境保全基金ママ・グラウンのモギナ先生と、一緒に活動されているNGOの人たちと情報交換。



PNGでも有数のNGO、エコ・フォレスティ・フォーラムのマリーさんの話によると、現在のPNGは、熱帯雨林に生えている木々を木材として開発したい会社に日々狙われており、また日々貴重な生態系が失われているとのこと。

PNGの人々は字を読むことができる人がまだ少なく(識字率50%以下)、直ちに収入を得られるという甘い言葉にそそのかされ、伐採の契約書にサインさせられることもしばしば。

少ないお金で広大な森林が切り倒され、気が付いたら自分たちの森が丸裸になっていることも。国も、環境保護の法律をいくつも作っているものの、実際にはなかなか守られていないそう。

また、国土の97%は個人所有で、わずか3%が国有だそうですが、この個人所有地も、実際は部族・村で所有していることが多く、小さなお金に目がくらんだ一部の人々が、他の村民が知らないうちに契約を結び、気が付いたら何も残っていなかった、ということもあるそうです。

また、中には村民の許可なく、国が勝手に開発計画にゴーサインを出すこともあるそうで、問題の根は深そうです。

まずは、人々が自分たちの森の価値を知り、森林を売ることに対して正しい判断をできる知識を持つことが大切だと、マリーさんは話してくれました。


私たちはその後、イーストニューブリテン州のラバウルに飛びます。ここは第二次世界大戦時の古戦場で、たくさんの日本の兵隊さんが亡くなられています。
戦時中いろいろありましたが、ラバウルの人々は大変親日家で、町を移動するだけで、こちらが日本人だと分かると笑顔で手を振ってくれます。
これまで20年以上に亘って、当地で循環型農業の普及活動をしている公益財団法人オイスカの努力も忘れてはいけません。(「熱帯雨林保全プロジェクト−パプアニューギニア」のページも見てね)


私たちは、オイスカの長さんの案内で、循環型農業モデル村のサンバム村を訪れました。
サンバム村は、車で行っても2時間かかる森の中にある、人口350人くらいの村で、自動車さえありません。

私たちが村唯一の小・中学校を訪問すると、屈託のない子供たちの笑顔で迎えられました。


100名程度が在籍する小学校のトゥバン先生は、オイスカの指導の下、子供たちと敷地内で米やキャベツ、トウモロコシなどを植えていると教えてくれました。これも、小さいころから、自然の大切さ、持続的な(自然を破壊するのではなく、再利用する)社会を知る環境教育の一環です。
小さいときから自然の大切さを知る、大事な授業です。

村の広場に行くと、村民挙げての歓迎会を開いてくれました。


葉っぱや花で作ってくれたレイをかけてくれ、村で採れたタロイモのご馳走。


味はちょっと甘みを抑えたサツマイモのようで、これにココナッツのソースをかけると美味。タロイモはPNGでの伝統的な主食の一つで、すっかり満喫。

ここで研究会の皆さんは、村民の皆さんに、生活環境について質問。







村の人々は、森の大切さを感じつつも、現時点では、「森は大切だから切るな」、と言われているから守っているところもあり、自発的に守っていかなければ、と考えるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそう。
とはいえ、木は村の人々にとって大事な収入源でもあります。
例えば、学校の先生になるためには、膨大な学費がかかるにも関わらず、奨学金といった、国からの補助制度もまだ整っておらず、まとまったお金を手に入れるには、木に手を付けざるを得ない事情もときどき発生します。
何でもかんでもとにかく自然には手をつけるな、では生活が成り立たない現実があり、その中で自然保護を進めていくにはバランス感覚が必要で、教育というのが大変重要なのだな、と考えさせられました。


今回の訪問は、普段身近でないPNGを身をもって体験し、人々の生活、置かれている環境、制度上の問題点など、いろいろ勉強になりました。
研究会の皆さんにとっても、政策提言に向けての人脈作りや情報収集に手ごたえを感じる訪問だったようです。

エコカード基金は、会員の皆さまのご協力の下、引き続き環境修復と保全、次世代の育成をサポートしていきます。

 


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